在日ドイツ商工会議所は2019年6月26日、東京工業大学で第11回ドイツ・イノベーション・アワード「ゴットフリード・ワグネル賞2019」受賞者を下記の通り発表し、表彰しました。本賞は、日本を研究開発の拠点として活動しているドイツのグローバル企業9社によるプロジェクトで、日本の若手研究者支援と科学技術振興、そして日独の産学連携ネットワーク構築を目的としています。
受賞者発表 ― 日独科学技術交流を促進
本賞では、材料とエネルギー、デジタル化とモビリティ、ライフサイエンスの3部門からそれぞれ受賞研究1件が選ばれ、各部門受賞者に対して賞金200万円が贈られます。
授賞式では、まず主催者と共催企業を代表してマークゥス・シュールマン駐日ドイツ商工特別代表による挨拶があり、賞の紹介および関係者への謝辞などが述べられました。次に今回、本賞の名前の由来にもなっているゴットフリード・ワグネルが創設者として名を連ねている東京工業大学(当時・東京職工学校)での開催にあたり、益一哉東京工業大学学長からご祝辞をいただきました。続いて登壇したハンス・カール・フォン・ヴェアテルン駐日ドイツ連邦共和国大使は、本賞が日独の科学技術協力に大きく貢献していると強調しました。来賓の平井卓也科学技術政策担当大臣は、日独間の科学技術・イノベーション分野での協力をさらに進めていく上で、日独間の連携強化と人材や共同研究強化の重要性について触れ、受賞者や会場にいる皆様がその担い手になっていくだろうと期待を寄せました。
選考委員の発表に引き続き、本賞設立当初より選考委員長を務めている、国立研究開発法人科学技術振興機構顧問の相澤益男氏から、受賞者と選考理由が発表されました。賞の贈呈では、相澤益男選考委員長および共催企業代表らが受賞者と壇上で握手を交わし、会場は大きな拍手に包まれました。その後、受賞者自身による受賞研究のプレゼンテーションが行われ、会場からの積極的な質問に受賞者が答えるなど、白熱した質疑応答が繰り広げられました。
授賞式には、日独の産学官の各界からの参加者および報道関係者ら100名以上が参加しました。授賞式に引き続き行われたレセプションでは、なごやかな雰囲気の中で参加者らの活発な日独の産学官交流が行われていました。
ドイツ・イノベーション・アワード「ゴットフリード・ワグネル賞2019」受賞者
材料とエネルギー
西原 洋知
東北大学 多元物質科学研究所 准教授
「機能性カーボン材料調製を可能とする新規鋳型法の開発」
デジタル化とモビリティ
ファム ナムハイ
東京工業大学 工学院 電気電子系 准教授
「トポロジカル絶縁体の超巨大なスピンホール効果と超低消費電力磁気抵抗メモリへの応用」
ライフサイエンス
太田 禎生
東京大学 先端科学技術研究センター 准教授
「ゴーストサイトメトリーの開発」
チームメンバー:
堀﨑 遼一
大阪大学 大学院情報科学研究科 助教