カールツァイス株式会社
会社紹介
ZEISSグループは、半導体製造装置、測定技術、顕微鏡、医療技術、眼鏡レンズ、カメラおよび映写機用レンズ、双眼鏡、プラネタリウム技術などを開発・販売しています。会社創業者のカール・ツァイスが1846年にドイツ東部の都市、イエナに開設した精密機器および光学部品の工房がグループの原点となりました。現在は、ドイツ南西のオーバーコッヘンに本社をおいて事業を展開しています。ZEISSグループの内、Research & Quality Technology部門は材料検査用の計測機器や顕微鏡の提供により、何よりも品質が重視されるアプリケーションで必要とされる品質基準の遵守を保証します。また、ZEISSの顕微鏡および工業用測定機器は、極小の構造やプロセスも可視化することにより、様々な研究にも貢献します。
アディティブ・マニュファクチャリングビジネス、製品について
ZEISSは、粉体から最終製品に至るまでのアディティブ・マニュファクチャリング・プロセスチェーン全体を対象とした完全なコネクティッド・クオリティ・ソリューションを提供しています。工業用CMM、サブμmクラスのX線CTからサブnmスケールの電子顕微鏡やHeイオン顕微鏡に至るまで、幅広い測定・分析用製品をご用意しています。ZEISS 3D Manufactのワークフローでは、ハードウェアとソフトウェアを統合することで、複数の長さスケールとモダリティにまたがるデータと分析を相関させることができます。例えば、3Dプリンターで製造された部品をCMMや3Dスキャナーで測定し、プリンティングや熱処理の段階で変形をチェックしたり、X線CTでスキャンして欠陥、クラック、空隙率を迅速に検査することができます。ZEISS独自の相関ワークフローを使用して、マイクロCT、光学式顕微鏡、SEM、EDS、EBSD、X線回折CTなどを使用して、これらの領域をターゲットにした分析を行うことで、欠陥や変形の原因に焦点を当てることができます。
今後の展望、日独市場に期待すること
ZEISSは、AMプロセスチェーンのためのコネクティッド・クオリティ・ソリューションの他に、AMプロセスの特定のニーズに対応するためのスタンドアローン・ソリューションも提供しています。例えば、光学式顕微鏡による金属粉末のサイズと形状の測定、電子顕微鏡による添加物の検出、X線顕微鏡による粉末粒子の内部空隙の検出の3つのレベルの粉末特性評価を提供しています。また、ZEISS独自の距離分解能とLabDCTを使用することで、欠陥と3D微細構造を同時に検出することが可能です。アディティブ・マニュファクチャリングは複雑な内部フローチャンネルを作成するためによく使用されますが、部品を切断せずに内部の表面粗さを測定することはできません。ZEISSのXRMソリューションは、非破壊的に内部表面粗さを正確に測定することを可能にします。このようなZEISSならではの技術により、今日では数百万ドルの費用がかかり、開発には数年かかるかもしれないレシピ開発プロセスを、迅速かつ費用対効果の高いものにすることが可能になりました。
来場者へのメッセージ
アディティブ・マニュファクチャリング(AM)は、複雑な形状を自由に作成できることと、選択した部品位置でユニークな特性を作成できることが主な理由で、産業界で採用されています。しかし、材料ストックを独立して作成し、切削加工で形状を作成して目的の部品を形成するサブトラクティブ・マニュファクチャリングとは異なり、AMのプロセスは非常に複雑です。そのため、最終的な部品の形状、サイズ、微細構造が粉体、レーザー出力、速度、層の深さ、層間(ハッチ)間隔、熱勾配などによってどのように影響を受けるかを適切に理解することが重要です。このアプローチは、原料から最終部品に至るまでのAMプロセスチェーン全体の複雑さに対応するために設計された、マルチスケール、マルチモーダルなワークフローを利用しています。その結果、コンセプトから本格的な生産や高品質の部品への移行がより早くなります。ZEISSのAMへの取り組みにご興味をお持ちになられた方は、是非ご連絡ください。